オペ当日から咬める仮ブリッジはインプラント治療症例

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インプラントと歯周病
かめる喜び = 52 = テルミナ歯科クリニック院長
鳥村 敏明
平成20年12月 中部経済新聞にて掲載
  テルミナ歯科クリニック院長
鳥村 敏明
【レントゲン 1】
上下顎共歯周病が進行して、良く咬めない状態でご来院されました。
【レントゲン 1】
【レントゲン 2】
進行した歯周病の歯を抜歯し、インプラントでしっかり咬める様にしました。
【レントゲン 2】
【写真 1】
歯周病で出来た歯の欠損部にセラミックブリッジを入れ、おもいきり咬める様にしました。
【写真 1】
【写真 2】
上顎のセラミックブリッジです。
【写真 2】

近年、歯が抜けてしまってからもインプラントで元通りに歯を入れる患者さんが多くなってきました。

歯が抜ける原因の一番は歯周病ですが、その他にも虫歯、歯および歯根の歯折、打撲などがあります。

歯周病で歯が抜けた時には、すぐ隣の歯をはじめ、他の歯に歯周病がおよんでいることが多く、場合によっては口の中にある歯すべてに歯周病が進行していることもあります。このような歯の状態を放置したまま抜けたところに インプラントの処置をしてもいいと思われますか。

答えは「ノー」です。インプラントの隣に歯周病が進行した歯がある場合、インプラントに感染する可能性があるだけでなく、他の健康な歯に感染する可能性もでてきます。ですから歯周病の歯はしっかり処置しておくことが必要です。

歯周病は、歯肉の下の歯根表面へバクテリアが膜状に付いてくる感染症です。一度感染したら歯肉の上にある歯をいくら一生懸命磨いても、歯肉の下の歯根表面のバクテリアは除去できません。ただし、初期の歯周病であれば、歯肉の下の歯根表面に付いている膜状のバクテリア(バイオフィルム)や歯肉からの出血およびバクテリアの死骸でできている黒い歯石(血石)を徹底的に除去したり、麻酔を打って歯肉を開いて除去することで歯周病の急性症状は治まり、若干骨の高さが回復することもあります。
しかしほとんどの場合、歯周病はどのような処置を行っても一時的に進行をストップさせるだけで、歯周病が治って骨が元の状態になることは現状ではありえません。

歯肉の下の歯根表面のバイオフィルムや血石を徹底的に除去しても1週間後にはバクテリアが歯根表面に付いてきます。
少なくとも2〜3ヶ月に1回は細い器具で超音波を歯根表面に当ててバイオフィルムを除去していかなければ、再び血石ができて歯周病が進行してしまうのです。

このように歯周病は管理が非常に難しい病気ですから、インプラントを行う際にも、その場所以外に歯周病が進行している場合には放置せず確実な処置を行わなければなりません。

さらに、歯周病の歯をそのままにしておくと、バクテリアが増殖して血液中に入り全身に広がることにより心臓には心内膜炎、肝臓には腎盂腎炎、その他肋膜炎など、歯周病菌が内臓の炎症性疾患の主な原因となります。

従って歯周病が進行した歯があるにもかかわらず、できるだけ抜かずに残した方が良いと主張する歯科医もおられますが、それはケースバイケース、状況によるのです。

進行した歯周病の歯を残すことができるのは「動揺が少なくしっかり咬める」「歯肉に痛みがなく、赤くなったり腫れたりしていない健康な歯肉色である」「歯と歯肉の間から血や膿が出ていない」「レントゲン上で歯肉の下の歯根表面に血石が付いていない状態で、歯科医に歯肉下の歯根表面のバイオフィルムを除去する処置を継続的にしてもらっている」などの必要条件を満たしている場合です、。カラダにとって病気の元になるバクテリアが口の中に存在せず、いつも良く咬める状態にしておくことは、健康な生活を楽しむための1つの条件だと言っても過言ではないと思います。

いきいきライフ
平成20年12月
中部経済新聞にて掲載

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