オペ当日から咬める仮ブリッジはインプラント治療症例

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危険なブリッジを止め、
インプラントで歯を守りましょう
かめる喜び = 50 = テルミナ歯科クリニック院長
鳥村 敏明
平成20年10月 中部経済新聞にて掲載
  テルミナ歯科クリニック院長
鳥村 敏明
日本ではかつて、歯が無くなるとブリッジがよく入れられていました。この結果、多くの人の歯がどんどん無くなっていったのです。

6歳ごろに初めて永久歯として第1大臼歯(6歳臼歯)が生えてきますが、まだまだ子供なので上手に歯を磨けず、多くは虫歯になってしまいます。そこで充填物(インレイ・アマルガムなどのつめ物)をつめるわけですが、統計では充填物の平均使用年数は4年と発表されており、じきにつめた周りがむし歯(2次カリエス)になってしまい、また充填し直すことになります。さらにその充填物も、再び2次カリエスになるので、うっかり放置しておくと痛みが出てきて歯の神経を抜くことになりかねません。

神経を取った後は、歯を金属冠やセラミック冠で被せることになります。しかし、統計的に冠の平均使用年数は8年とされ、被せた下の歯はほとんどが虫歯になってしまいます。やり直しても次にはもっと深く虫歯になるので、多くが抜歯へと至り、第1大臼歯が無くなっていくわけです。

歯が無くなった場合、日本ではこれまでインプラントが普及していなかったため、たとえ虫歯でなくても前後の歯を削ってブリッジを入れることがよくありました。そうなると前述したように、削って被せた冠は平均使用年数8年ですからブリッジも平均8年でやり直さなければなりません。また新しいブリッジを入れることになるわけですが、だんだん虫歯が深くなり、ついには抜歯に至ります。

ではなぜ、歯を削って被せた物は虫歯になるのでしょうか。
精密に型を採った最高の精度は20ミクロンとされていますが、さらにそれで石膏模型を作った時の誤差や金属を鋳造した時の誤差によって、必ず歯とブリッジや冠の間にはマイクロギャップをいう隙間ができます。バクテリアはその隙間より小さいので、ブリッジや冠を装着した歯はその日から歯肉下の隙間に全周にわたってバクテリアが繁殖し始めます。その結果、遅かれ早かれ歯肉炎から歯周病になったり虫歯になったりするのです。

レントゲン(1)
レントゲン(1)
左上、左下、右下のブリッジはすべて歯周病が進行してブリッジの土台の歯はほとんどが抜歯となりました。ブリッジの土台の歯を歯周病にする危険が強いのです。
レントゲン(2)
レントゲン(2)
右下のブリッジの後の土台の歯が大きく虫歯になり抜歯となりました。ブリッジは被せた下で虫歯が進行することが多いのです。
レントゲン(2)
レントゲン(3)
左下の第一大臼歯(前から6番目の歯)の抜歯で出来た歯の欠損に1本だけインプラントでセラミック冠を入れました。装着したその日から思いきり咬むことが出来、他の歯の負担が軽くなりました。
さらにブリッジではポンティック(抜けた所の歯)の部分でも咬むわけですから、土台になった歯にはそれぞれ1.5倍の余分な咬む力(咬合力)が加わって骨がダメージを受け、弱い方の歯からダメになることが多くなります。

奥歯が無くなると、前方の歯根が1本しかない歯に負担がかかってきます。その場合、たとえば下の歯が上の前歯を突き上げ、上の前歯が前方に傾斜し、さらには前歯の歯と歯の間に隙間ができてしまいます。これをフレアーアウトといって、前方の骨が無くなり前歯を失う原因にもなります。

最近では「歯は削らないでください」という患者さんが多くなってきています。これは、歯を削った結果歯がダメになったことを患者さんが経験しているからだと思われます。 歯を欠損した時、他の歯を削ることなくインプラントを入れることで、セラミックの歯を入れた日から思い切り強く咬めるようになります。歯を削ってブリッジを入れることをせず、インプラントを入れて他の歯の負担を軽くして守っていくことがとても大事だと当クリニックでは考えています。

いきいきライフ
平成20年10月
中部経済新聞にて掲載

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