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歯科で使用する局所麻酔薬には、血管を収縮させる薬(以下血管収縮薬)が含まれているものと、含まれていないものがあります。
血管収縮薬が含まれている麻酔薬は、一般的によく使用されています。その目的は、麻酔効果を強くし、作用時間を延ばすためです。
歯科用の局所麻酔薬に添加されている血管収縮薬の添加量は少なく、健康な人にはほぼ無害と考えられていますが、心臓のポンプ機能を亢進させ、心臓を構成する筋肉に負荷をかけます。
現在の日本は高齢社会で、その中でも循環器疾患を持つ患者さんが多くいますが、これまでの多くの研究によって、自覚症状のない高血圧の患者さんなら血管収縮薬入りの局所麻酔薬1.8mlカートリッジを2本、頭痛や息切れ、胸部痛等の自覚症状がある患者さんには1本までであれば安全とされています。
血管収縮薬を含まない麻酔薬の場合は、血管収縮薬を含む麻酔薬に比べて循環器疾患の患者さんへの安全性は高く、高血圧症の患者さんで3本まで投与が可能ですが、効果が発現するまで血管収縮薬入りの麻酔薬よりも時間がかかります。
また、歯科用局所麻酔薬には、ph調整剤や防腐剤が添加されています。
アスピリン喘息の患者さんは、防腐剤であるパラベンで喘息発作を起こすことがあるため、パラベンを含有していない局所麻酔薬を使用する必要があります。
歯科治療において、麻酔薬を使用せずに治療を行うことは、ないと言っても過言ではありません。
アレルギーだけに言及すれば、麻酔薬だけでなく、内服薬でもアレルギーと無縁の薬は存在しないので、問診でアレルギーや現在・過去の病歴について詳しく確認する必要があります。
問診を行うことで、治療を行う際に注意することができるだけでなく、必要であれば行きつけの担当医に対診してどのような薬を使用すればいいかも確認することができます。
現代社会においては、症状に差はあっても何かしらの疾患を持った方が多いので、全身状態をよく把握した上で歯科治療を行うことがとても重要になっています。
■令和2年3月27日