インプラントの特性について|名古屋の歯科医院・テルミナ歯科クリニック

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中部経済新聞掲載 インプラントコラム

医院情報

医療法人エルザ会 テルミナ歯科クリニック

  • 住所
    〒460-0003
    愛知県名古屋市中区錦2-8-3
    日本銀行 名古屋支店南隣り
    ※アクセスの利便性も良いため、名古屋近郊以外にも、岐阜・三重からの患者様にもご来院いただいております。
  • 電話番号
    052-202-0010
  • 診療時間

    月・火・水・金

    9:30~18:30

    土・祝

    9:00~18:00

  • 休診日

    木曜・日曜

研修予定


インプラントの特性について 医)エルザ会 テルミナ歯科クリニック 副院長 鳥村亜矢

当院のインプラントは、インプラント体の上にアバットメント(土台)をスクリューで固定するタイプで、その上に冠を被せています。
インプラント体とアバットメントの接合部分にできる隙間のことをマイクロギャップと言いますが、咬合・咀嚼の荷重などによってインプラント体とアバットメントの間のマイクロギャップが開閉する運動のことをマイクロムーブメントと呼びます。
このマイクロムーブメントは、インプラント-アバットメントの接合部分およびその周囲に細菌が漏洩する原因となって、インプラント頚部の骨吸収やインプラント周囲炎・感染を引き起こすことがあります。
各インプラントメーカーは、この問題をなくすために新たなインプラント‐アバットメント接合様式を開発し、現状では多くのインプラントシステムに応用されはじめています。
インプラントには、インプラント‐アバットメント接合部が骨の中にあるボーンレベルタイプのインプラントと、骨の上(歯肉レベル)にあるティッシュレベルタイプのインプラントがあります。
ボーンレベルインプラントのマイクロギャップは、骨縁にできるために1.5~1.8ミリ骨が吸収します。
ティッシュレベルインプラントの場合は、マイクロギャップが起こる位置から離れたところに骨があるので、骨頂に炎症は起こりません。
生物学的な特性を考えれば、ティッシュレベルインプラントの方が優位ですが、従来からあるティッシュレベルインプラントの場合は、ネック部分が上にいくにしたがって広がっているため、歯肉が薄い人は歯肉退縮が起こる可能性が高いです。
ボーンレベルタイプのインプラントは、骨の造成が必要な場所に適し、審美領域における歯肉の再現性に優れる利点があります。
現在では、前述の生物学的・臨床的問題を解決するインプラントも開発されていますが、サイズが限られているのですべての人に使用できるわけではありません。
患者さん一人ひとり、骨の厚みや高さ、歯肉の厚みが異なるため、当院では患者さんの骨、歯肉の状態に応じてそれぞれに適した特性のインプラントを埋入しています。重要なのは、インプラントの特性を把握した状態で、よりベストな治療を行うことだと考えています。

■令和2年7月31日

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