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ペリオといえば歯周炎やインプラント周囲炎を“どのように治療するか”という話題が注目されがちですが、それだけではありません。
口腔内には約700種類の細菌が存在し、その一部である歯周病菌は、口腔内に留まらず、狭心症や心筋梗塞、動脈硬化、糖尿病などの全身の病気と関連があることが証明されています。(参考:日本臨床歯周病学会)
このことからも、口腔内に存在するインプラントが原因で全身の病気を引き起こす可能性があるため、細菌の除去を目的とする口腔内のクリーニングを十分注意して行う必要があります。
先日、スイスの著名な歯周病学教授であるアントン・スク―リアンの講義をオンラインで視聴する機会と、ヨーロッパのEFP学会でリチャード・マイロン教授による口腔内疾患の治療薬について情報を得る機会がありました。
インプラントは、世界的に認められた成功率の高い治療法ですが、天然歯同様、歯周病菌に感染するとインプラント周囲炎になる可能性があります。
インプラント周囲炎の治療は、病気の進行状態によって外科処置を伴う場合と、非外科的に治療を行う場合があり、インプラント周囲炎を治すためには、外科的・もしくは非外科的にインプラント表面を清潔にする必要があります。
現在、コロナウイルスによって我々は多大な影響を受けていますが、このウイルスを駆逐するためには、新型コロナウイルスに特化した抗ウイルス薬が必要になります。同じように、歯周病菌を駆逐するためにも、様々な研究による治療薬が必要となるのではないでしょうか。
治療薬は安全かつ有効性があるものでなければいけないので、安易な活用はリスクを伴う危険性があります。
しかしスク―リアン教授の講義に、クロルアミンとヒアルロン酸を組み合わせた安全で有効性のある治療薬のトピックがありました。
クロルアミンは、歯周病の原因であるバイオフィルムに対して抗菌(消毒)効果があります。ヒアルロン酸(歯科治療用)は、生態には安全に、失われた歯周組織を再生させる効果があるという内容でした。
患者さんにお勧めしたい第一は、常に口腔内を清潔に保つことだと思います。しかし、最悪の事態が訪れる前に、次世代の治療薬を活用する方法も選択肢のひとつとして、大いに可能性があるのではないかとも考えています。
■令和2年12月25日