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インプラント治療時において、骨が充分にあることは患者さんがオペを短時間で楽に受けられることにつながります。さらに、必要充分に長く太いサイズのインプラント埋入しておくことができれば、永くインプラントを使用できる可能性が高くなります。
実際には、前歯約80%、奥歯約50%に骨量の不足があるので、いろいろな骨造成法や骨補填材を用いたオペが必要になっているのが現状です。
骨造成を行う際に用いる骨補填材として一番すぐれているのは、自分の骨、つまり自家骨です。
以前は有効な骨補填材が少なく、親知らずの後ろの所や下顎の前歯の下部等から自家骨を採取して使っていました。
自家骨は骨を造るスピードが速く、確実にできるのでとても有効な材料ですが、オペする部位が1つ増えてオペに時間がかかるうえ、術後の腫れや痛みが自家骨採取部位に強く出て、患者さんにとっては負担が多い処置となっているのも事実です。
このため最近では、骨造成部位以外から自家骨を積極的に採取することは徐々に少なくなり、種々の骨補填材が多用されてきています。しかし、人工的に造られた骨補填材単独では充分に骨ができないことも多く見られます。
骨の主な成分は、リン酸カルシウムとそれを吸着するコラーゲンからなっています。人工的骨補填材に充分備わっていないそれらの成分を含む自家骨を、適正な比率で骨補填材を混合することによって自家骨単独で骨造成した時とほぼ同じスピードで骨造成できることが分かっています。
自家骨採取に使われる器具にはいろいろな物がありますが、特に骨造成周辺部位から短時間に必要な量の自家骨を簡単に採取できる器具は、現在のオペの必需品となっています。