〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2-8-3
日本銀行 名古屋支店南隣り
(岐阜・三重からも通院圏内)
【診療時間】 | 月・火・水・金/9:30~18:30 土・祝/9:00~18:00 |
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【 休診日 】 | 木曜・日曜 |
月・火・水・金
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木曜・日曜
インプラントとは、失った歯に代えて人工歯根を入れもう一度咬み合わせをつくることで食生活の向上に役立つ治療です。
インプランとオペは熟練した歯科医のもとでは実際には短時間で埋入する本数や内容によっては治療が長時間になることや「手術」というイメージから患者さんが緊張しやすいこと、そして歯科治療自体に恐怖感を持っている方も少なくないことから、気軽には受けられない治療のイメージが付いているかもしれません。
歯科に対する恐怖心が強い方、口の中を触れられると気持ちが悪くなってしまう嘔吐反射の強い患者さんには、リラックス効果の高い麻酔薬を利用し、少し眠くなる状態で楽にインプラント治療を受けてもらう方法があります。麻酔は笑気吸入鎮静法と、血管に鎮静薬を注入する静脈内鎮静法の2つで、笑気吸入鎮静法とは、笑気と呼ばれるガスを吸入してリラックス効果を得る方法です。
笑気には鎮静作用だけでなく鎮痛作用もあり、リラックス効果とともに痛みを感じにくくできます。さらに呼吸器、循環器、肝臓や腎臓といった重要臓器に対する作用が極めて小さく、呼気によって速やかに体内から排出されるのも笑気の大きな特徴です。笑気麻酔を行う処置室には換気装置をしっかり設置しておかないと室内の空気を汚染してしまうことになり、術者やスタッフがその空気を吸入して鎮静状態になる危険があります。
このため当院では笑気麻酔は使用していません。
鎮静薬を血管内に注入する静脈内鎮静法は、笑気では十分な効果が得られない患者さんや親知らずの抜歯、インプラント手術など侵襲の大きい処置を行う場合に用いられます。安全に行うためには全身麻酔に準じた設備と技術が必要です。
静脈内鎮静法は笑気に比べ、確実にリラックス効果が得られますが、鎮静中に嘔吐して窒息等のリスクを避けるために原則として処置時間4時間前からの飲食制限があります。
また、ふらつきがない・目を閉じた状態で姿勢を維持できる・意識が鮮明で血圧や呼吸状態に異常がない・成人の付き添い(できるだけ)がいることなどが条件に挙げられます。
2つの方法とも全身麻酔と違って治療中の会話も可能で入院の必要もなく、恐怖心や不安感を軽減し、痛みを感じる閾値(イキチ)が高くなる(痛みの感じ方が鈍くなる)といった利点がありますが、単独では強い痛みを取ることはできないので必ず局所麻酔を併用します。
当院では、患者さんの希望によって、大学病院から麻酔の専門医に来てもらう静脈内鎮静法の手術も行っています。
費用はかかりますが、精神的にも楽に手術を受けられる手段のひとつとして、このような方法があることを知っておくことで患者さんの選択肢も増えると思います。
■平成27年6月25日