〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦2-8-3
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【診療時間】 | 月・火・水・金/9:30~18:30 土・祝/9:00~18:00 |
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私が歯科治療を行う場合、拠り所としている情報源の一つにコクランライブラリーがあります。
このコクランライブラリーは、インターネットに接続すれば、健康に関するエビデンス(科学的根拠)にもとづいたバイアス(偏見)のない情報が誰にでも自由に入手できます。
そのコクランライブラリーの論文によれば“多くの種類のインプラントが世界中で使用されているが、特定のインプラントが特に優れているというエビデンスはない”でした。ただし、スムースな表面性状を持つインプラントの方が、粗い表面性状のインプラントよりもインプラント周囲炎にかかりにくいということは言えます。
天然歯と同じように、インプラントもインプラント周囲炎という病気にかかります。それを放置すれば病状はどんどん進行し、やがてインプラントは脱落してしまうのです。すなわちこれは、天然歯と同じようにしっかりとインプラントのクリーニングを行わなければならないことを意味しています。
最近、当院の治療において特に気をつけなければならないと思っていることは、インプラントの形についてですが、私は症例に合わせて数種類のインプラントを使用してきました。
海外のインプラント学会では、インプラント周囲炎の問題が大きくとりあげられるようになっています。また、インプラント周囲の歯肉についてより詳しく研究されるようになり、インプラント周囲炎に罹患するような要因を取り除くということが議論されるようにもなっています。
インプラントを使用して修復物をつくる場合、インプラントと骨が結合した後にアバットメント(土台)を取り付けます。この時、その接合部にはたとえわずかであっても、必ず隙間(マイクロギャップ)が発生します。私は、この隙間にバクテリアが侵入して、炎症が発症するのではないかと考えています。そこで、患者さんの同意を得て、できるだけこの隙間のないインプラント(手術1回法)を使用するようにしています。
口腔内には唾液があるので、もし隙間があれば、毛細管現象などによって唾液や食物の残渣がインプラント内部に入り込み、それが細菌の集団であるプラークやバイオフィルムを形成していくようになると思われます。したがって、インプラント周囲炎となる要因をできるだけ少なくするためには、隙間のないインプラント(手術1回法)を使用することが、たいへん重要だと考えているわけです。
■平成29年7月27日