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インプラント治療は、今や完成度の高い治療法として歯科治療に定着しています。
しかし、インプラント治療の考え方や術式、インプラントシステムの選択などについては、急速に発展しているので、いまだに確立されたものはありません。
以前、イタリアのインプラント学会に参加した時にピサ大学のUgo Covani教授が講演で、ハーバード医学校の学部長シドニー・バウエル先生の言葉を引用されていました。それは“医学生が学ぶ内容の半分は10年以内に間違っていることが証明される。問題は教える先生が、どちらが間違っているかを知らないことである”という内容ですが、とても印象的で今でもよく思い出します。
2017年の4月11日のCochrane Database(コクラン・データベース)にインプラントと支台(アバットメント)の接合部をどの位置にもってくるのが良いかについての記事が掲載されていました。(※興味のある方は最後にあるリンク先を参照)
[1]インプラントと支台(アバットメント)を骨のレベルより上で連結する。
[2]インプラントと支台(アバットメント)を骨のレベルで連結する。
[3]インプラントと支台(アバットメント)を骨のレベルより下で連結する。
現在、この連結位置がインプラント学会や多くの論文で議論されています。そして、この連結位置によってインプラント周囲の骨や歯肉が、吸収、退縮すると言われています。
どの方法が良いかは、多くの議論があり、多くの研究論文が発表されていますが、未知の部分もあるのが事実です。
私の治療では、患者さんの欠損(歯の無い部分)が局部的な場合は、[1]の方法(連結部が骨レベルより上)を選択し、できるだけ連結部を組織の中に設置しないようにしています。
しかし、患者さんの骨の幅が不足して、インプラントが植立できない場合は、骨の幅を増やす手術(GBR)を行います。この時は、[2]の方法(連結部が骨と同じレベル)を選択することがあります。
また、無歯顎(歯が無いあご)の場合は、一般的に[2]の方法が行われますが、私は[1]の方法を用いて、できるだけ早く食事ができるよう、上部構造(フルブリッジ)を製作する方法も行っています。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD012632/full
■平成29年8月31日